できることをおこなう

東日本大震災の被害に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
被災地において厳しい状況の中、救助、救援活動をされている自衛隊や
警察、消防隊、各地の自治体関係者さらには海外からの
支援者の方々にも深く敬意と感謝の意を表します。

考えても見なかった出来事から一週間が過ぎました。
その日は週末の打合せの資料をまとめている途中での突然の揺れでした。
疲れからの目眩かとも思いましたがすぐに地震だとわかり、
テレビの速報を待つ余裕がありました。
しかし画面に映し出される映像は時間を追うごとに今まで見たことがない
衝撃があり、何も考えられずテレビの前から離れることが出来ませんでした。

すぐに16年前の阪神大震災のことを思い出しました。
居住地が震災地に近く、何度も続く余震に落着くことができず、
より厳しくなる情報が繰り返されていました。
地震後すぐに交通網がない中でオムツと粉ミルクを被災地に届け
見た実際の現地の状況は凄まじい変わりようでした。

一ヵ月後には専門者のボランティア活動で建物の倒壊判定に毎週末、
暖かな季節に変わるまで現地に通いました。
その時は建物が倒壊か半壊かなどの判断だけの活動で
補修して安全に使う方法などのアドバイスを出来ず無力感が残りました。

今回もテレビを見ながら考えては見るものの出来る事がわからず、
相変わらずの無力に落ち込みました。
この一週間は仕事が捗らず悶々とした時間を送っていましたが
できることをおこなうしかありません。

依頼されている仕事を約束通り期待以上におこなうこと。
今回の被災地には救援に行ける余裕はないので、
微力ながら災害義援金への寄付をできるかぎりおこなうこと。
今の私にはこれぐらいが目一杯です。
寒く暗い夜が続きますが被災地の皆さまには一日も早い復旧と
平穏な生活へ戻れますようにお祈り申し上げます。

関西・大阪・北摂(箕面・池田・吹田・豊中)を拠点として
建築・住宅設計をおこなう ストック建設設計事務所